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<2016年の活動実績>

 新年会  

 1月16日、恒例の新年会が静岡市伝馬町の「マイホテル竜宮」で開催。参加人数は近年最高の36名、県外からは8名の参加がありました。諏訪会長の挨拶の後、高橋幹事の乾杯で宴が開始。今年は若手・新年会初参加の木村一好さん、長谷川朗さん、原嶋守さん、小堀 一さんから自己紹介・豊富などを語って頂きました。また岸本幹事より本年3月26日オープンの「ふじのくに地球環境史ミュージアム」の準備状況・PRなどをお願いしました。2次会も20人が参加し賑わいました。新年会に先立つ幹事会は13名で行われ、総会に掛ける事案が審議されました。ま た、空席の会長に諏訪幹事が推挙されました。


諏訪幹事の挨拶

歓談風景



 総 会  

2016年2月7日、東部生涯学習センターで20名の会員の出席のもと、総会が開かれました。概要は以下のとおりです。

議題1 2015年度事業報告
 ・「駿河の昆虫」249,250,251,252号の発行。計100ページ。
 ・「ちゃっきりむし」183 〜186号の発行。
 ・『60年記念誌』の発行。

 ・会合(参加人数):幹事会(12)、新年会(34)、総会(28)、談話会(30)の実施。


 ・調査・観察会(参加人数):清水黒川観察会(約50)、三ヶ日町雨生湿地ヒメヒカゲの観察とマーキング(12)、昆虫合宿 梅ケ島(12)、ミヤマシジミ保全 雨天中止、アサギマダラ調査菊川市(約40)。


 ・その他:第29回静岡県地域文化活動賞 受賞、ホームページの維持、標本資料整理事業に協力


 ・会員数274名(2015年1月1日現在)。2016年1月1日現在 277名。


議題2 2015年度収支決算 (略)


議題3 2016年度事業計画


 ・「駿河の昆虫」 253号:2月下旬発行予定(編集:鈴木英文)。254号:5月中旬発行予定(編集:平井剛夫)。255号:9月中旬発行予定(編集:白井和伸)、256号:12月上旬発行予定(編集:池谷正)。「ちゃっきりむし」187〜190号(編集:清邦彦)。原稿は事務局または直接編集担当者宛てにお送りください。E-mail(pu-suruga@shizukon.sakura.ne.jp)での電子投稿も受け付けています。

○行事予定

 ・会合:幹事会、新年会、総会、談話会

 ・調査・観察会:清水黒川(NPO自然博ネットと共催)、三ヶ日雨生湿原 ヒメヒカゲ観察とマーキング保護(浜松市三ヶ日町)、静岡市梅ケ島(日本鱗翅学会東海支部と共催)、ミヤマシジミ観察会と保全(市主催)、アサギマダラ マーキング会(菊川市友田)

・ホームページの維持

・NPO自然博ネット標本資料整理事業に協力。

・ゴシュケビッチNo.4の販売・発送

・地域文化活動賞授賞式(県文化財団)(3月6日)


議題4 2016年度収支予算 (略)



議題5 会長選出について


 ・諏訪哲夫氏が推挙されました



3 話題提供 休憩後、次の二件のお話しがありました。

@ 福井順治 『静岡県とその周辺におけるタイワンウチワヤンマの分布拡大』
 A 松田陽二 『インド北東部における蝶探索‐2015年の活動報告‐』
 B 相澤和男 『カラスアゲハ朝鮮半島亜種は何処へ行った?』


二次会
  総会終了後、静岡駅前の居酒屋に場所を移し、話の続きをしました。


 ギフチョウ観察会

平成28年4月3日、NPO自然史博ネットと共催で、浜松市天竜区枯山で行いました。本会からは4人、NPO自然史博ネットから4人、一般はS一家親子4人を含む6人の合計14人が参加しました。
 曇り空ながら気温がそれほど低くないので、多少期待しながら登り始めました。カタクリが丁度見ごろで、尾根に出るとギフチョウが数頭飛んでいました。尾根沿いで20頭くらい見ることができました。一般参加の堀場さんがヒメカンアオイから卵をみつけ、初めて卵を見た人たちは真珠色の光沢に感動していました。
 遊歩道を一周しましたが、中腹を戻る後半ではギフチョウは見ませんでした。天候が良ければコツバメ、ミヤマセセリなど春のチョウやルリタテハ、ヒオドシチョウなど越冬タテハが見られるのですが、今回はギフチョウ以外のチョウは見ませんでした。雨もパラついてきたので、早々に下山し、当初の集合場所くんま水車の里に戻って昼食、解散しました。(報告 白井)








 黒川昆虫観察会

  2016年5月8日(日)、静岡市清水区興津川上流の黒川で昆虫観察会が行われ、家族連れや静岡昆虫同好会、NPO自然史博ネット、静岡大学昆虫同好会"虫処"のメンバーなど約60名が参加しました。午前中は黒川に沿う林道を往復し、午後は川に入って水生生物の観察を行いました。子どもたちはジャコウアゲハやオナガアゲハなどを捕まえて楽しんでいました。ゴマダラチョウの幼虫やスミナガシ、アオバセセリ、ムカシトンボ、アサヒナカワトンボなども見られ、水生生物ではヘビトンボやミルンヤンマの幼虫、カジカガエル、ヨシノボリなどを捕まえました。天候に恵まれ良い観察会ができました。(報告 清邦彦)






 ヒメヒカゲ観察会

2016年6月4日「ムシの日」に、浜松市北区三ヶ日町の雨生湿地でヒメヒカゲの調査・観察会を実施しました。梅雨入り直前で、まずまずの天候に恵まれました。ヒメヒカゲは、浜名湖県立自然公園の特別地域における指定種として、条例により採集が禁止されています。4月1日からは、希少野生動植物保護条例の指定種となり、県内では雨生湿地周辺に限らず、県下全域で規制されることになりました。今回も昨年同様、県の許可を得てマーキングを行いました。許可を得るにあたり、県自然保護課各位に御礼申し上げます。

参加者は、会員7名の他、県自然保護課から2名、愛知県豊橋市文化財センターの方1名です。豊橋市では、葦毛湿原で植生回復事業を実施しており、環境保全について貴重な助言をたくさんいただきました。

合計55♂23♀+25頭にマークできました。一昨年は30頭台でしたが、昨年はマーク個体数が74♂35♀+23頭に大幅に増加しました。採集禁止が周知され、採集圧が減少した効果と思われます。今年も同程度確認できました。

なお、今年度から監視員が委嘱され、、現地で巡回してヒメヒカゲ保護のため指導・監視にあたります。 現地で昼食後解散しました。
                        (報告 白井和伸)


マーキング個体と参加者たち


マーキング直後の様子


マーキングされた個体

 梅ヶ島で昆虫合宿が行われました

2016年8月20〜21日、鱗翅学会東海支部との合同例会でもある昆虫合宿は11名が参加して行われました。夕食後のライトトラップにはカブトムシ、オオミズアオ、ベニシタバ、ビロードスズメなどが集まりました。今年は静岡新聞社の取材もあり、カメラマンの撮影アングルに感心したものですが、果たしてどんな記事になるのでしょう。
食事中や就寝前などは、皆さんの今年の活動報告に加え、蝶の少なくなった現在、採った数を競うことや販売、法を犯しての採集などは控える時代ではないか、など話題になりました。
翌日は良い天気となり安倍峠へ。近年のシカの食害によって、以前は深く茂っていた峠のササも刈り込まれたように開けた林床となってヒメキマダラヒカゲはわずか見られただけ、シカの嫌うイケマはあるもののヒヨドリバナは少なくアサギマダラの姿もほとんど見られませんでした。反対にシカの糞を好むオオセンチコガネが採集されました。
大谷崩れも蜜源となる草花がほとんどなく、訪花性の蝶は少なかったのですが、キベリタテハとエルタテハの姿は見られたようです。


ライトトラップ

ライトトラップ

安倍峠での観察


 談話会

9月4日(日)静岡市駿河区大谷に本年3月末に開館した『ふじのくに地球環境史ミュージアム」で談話会が開催され32名の会員が出席しました。
 自己紹介と近況報告では「今年も蝶が著しく少ない」のが共通の話題でその他「海外遠征の報告」などが話されました。30分ほどの休憩・情報交換の後、以下の話題提供がありました。

@ 清 邦彦氏「オオムラサキは富士山に分布拡大しているのか」
  富士宮市の小学校の放蝶の実態を取材し、因果関係も含め確実に分布が拡大している現状を調査報告されました。

A 鈴木英文氏「静岡県における蝶類の第2の絶滅危惧種」
  静岡県版RDBが改訂版準備が進められています。現在減少が顕著な、あるいは地域によって減少が著しい種として、ミヤマシロチョウ、クモガタヒョウモン、ツマジロウラジャノメ、ヒメキマダラヒカゲ、サトキマダラヒカケの5種について環境の変化など原因の推敲が話されました。

 1時間ほどの「ミュージアムの見学」の後、静岡駅前の居酒屋に場所を移し懇親会を開催。17名が参加し情報交換など楽しい時間を過ごしました。



 ミヤマシジミの環境保全活動

9月11日(日)、静岡市安倍川のミヤマシジミの観察と保全のための生息状況調査が同好会員5人に静岡市職員2人も加わって実施され、4か所での生息を確認しました。生息地はいずれも狭い範囲で、植生も良好とは言えず、今後の継続的な発生に不安が感じられます。皆様の保全への協力をお願いします。




 アサギマダラマーキング会 

10月23日、菊川市友田でアサギマダラのマーキング会を行いました。天気が心配されましたが時々日が射し、アサギマダラも植栽されたフジバカマに集まり、およそ40頭にマークしました。遠く富山県から飛来した個体が参加した小学生の女の子によって再捕獲されました。静岡昆虫同好会の会員13名を含め約40名が参加しました




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