2011年1月15日、いつものマイホテル竜宮で開かれた新年会には26名が参加。今回は新企画として稲岡茂氏によるチベットのパルナシウスと生息地のスライド上映、駿河の昆虫の印刷でお世話になっている童芸工房の岡本氏のプロのようなマジックショーも行われました。恒例の2010年十大ニュースの発表では「三方原でカバマダラ大発生」が1位、以下新種ハイバラムカシゲンゴロウ発見、ゴシュケビッチ2号発行、「しずおか自然史」出版、60周年記念誌準備、などでした。
2011年2月20日、東部生涯学習センター(元東部公民館)で19人の会員出席のもと、総会が開かれました。概要は次の通りです。
・2010年度事業報告
「駿河の昆虫」「ちゃっきりむし」発行。会合・観察会の実施。会員数271名。
・2010年度収支決算 (略)
・2011年事業計画
「駿河の昆虫」233号(鈴木英文編集)、234号(平井克男編集)5月末、235号(杉本武編集)9月末、236号(編集者未定)11月末発行
海外調査報告書「ゴシュケビッチ」No.3 12月発行予定。1500円
NPO自然史博ネットとの共催行事として定着してきた静岡市清水区興津川上流黒川での自然観察会が今年も5月8日、50人以上が参加して行われました。午前中の昆虫観察会は林道を2時間半ほどかけて往復。オナガアゲハやサカハチチョウなど各種昆虫の他、今年の人気者は大きなアオダイショウ。子どもたちも一人一人首に掛けて記念撮影していました。午後は水生生物観察会。トンボやトビケラ、カワゲラの幼虫の他、アマゴ、オオヨシノボリなどの魚、イモリやカジカガエルなどまで、いろいろ見つかりました。
恒例の「昆虫合宿」は2011年8月28日(土)〜29(日)、日本鱗翅学会東海支部との合同で行なわれ、14人の参加者がありました。今年は静岡市北部、大井川上流にある赤石温泉「白樺荘」で、温泉はたっぷり、建物も新しく、昆虫老人も安心して泊まれるバリアフリー、食事もたっぷりアマゴの塩焼きに鹿刺し、鹿汁と、南アルプス山中らしい献立でした。あいにくの雨模様でしたが集会室前にセットされたライトトラップに集まる昆虫を楽しみながらの酒宴も盛り上がりました。翌日も天気がよくなかったので、それならばと静岡市清水区に移動し、自然学習資料センターで開かれている「世界のアゲハチョウ展」と昆虫などの保存資料を見学してきました。
9月4日(日)、いつもの会場が耐震工事のため、「静岡市女性会館あいせる21」を会場にして行なわれました。出席者は20名、自己紹介と近況報告の後、3題の話題提供がありました。菊地泰雄氏の「ベトナム北部の蝶類」では5月〜6月に訪れた中国国境に近い地域の様子をスライドで紹介。浦山幸夫氏の「幼虫の標本」は、スズメガやアゲハ、コガネムシなどの幼虫の消化管を取り出した後、麦わらを差し込みエアーポンプで空気を送り込みながら加熱乾燥させるというもの。まるで串に刺した幼虫の静岡おでんのよう。アゲハチョウの幼虫は肉角を伸ばした面白い標本となりました。杉本武氏も、初心者の標本作りの指導用にカラーボードと発泡スチロールで作った簡易展翅板を紹介。諏訪哲夫氏は「レッドリスト種(チョウ)の現状」として、2004年に作成された県レッドデータ種を再検討、シルビアシジミ、アサマシジミ、チャマダラセセリなどは絶滅種とする案が示されました。談話会終了後駅前の居酒屋でさらに続きを語り合いました。
9月17日(土)、安倍川河川敷に生息するミヤマシジミの保全活動のため、静岡市平野の「真富士の里」に自然愛護団体や大学生などと合わせて十数名があつまりました。雨のため草刈作業はできませんでしたが、高橋真弓氏が参加者にミヤマシジミの解説をし、天気が回復したところで成虫の観察を行ないました。
10月2日(日)のアサギマダラ調査会は大井川河口の吉田公園で「吉田町小さな理科館」「NPO法人しずかちゃん」の観察会と合わせて行なわれ、7人の同好会員と10名前後の観察会参加者がありました。アサギマダラの移動の時期には少し早めだったため1♂1♀のマーキングにとどまりましたが、初めて見るマーキングの様子に観察会参加者は強い関心を持たれたようでした。ウラナミシジミやキタキチョウの他ムラサキツバメの成虫も見られました。観察後は管理棟内でアサギマダラについてのトークや質問会を行なって終了しました。
日時:2011年11月12日(土) 13時〜
場所:東海大学(静岡市清水区)
参加者:高橋真弓、永井 彰、北條篤史、平野裕一、鈴木英文、木村文彦,木村 系、《木村さん二人は神奈川県から》,城内穂積(8名)北条さんのお孫さん(小学生1年生)2名も見えました.
勉強会の設定(東海大学)
教授 小野信一様、非常勤講師 大貫貴清様
高橋真弓先生がゲニタリアの概説を15分ほど行った.説明内容は、はじめにゲニタリアの部分名称の確認,近似種,ミヤマシジミとタイリクミヤマシジミでのtegmen の腹面の形状の違いの解説.ヒョウモンモドキ属やコヒョウモンモドキ属ではbrachiumの長さが違うことを解説した.
次に顕微鏡でゲニタリアを観察できるまでの手順を説明.当日は、三角紙標本のサンプルをたくさん準備していただいてあり,
参加者は各自で準備した標本の尾端を切り取り、塩化カリウム20%溶液で数分間湯煎して双眼顕微鏡で、交尾器の観察していた.