1 有効積算温度の計算方法 (2012.4.2)
昆虫の発生時期を推定するための手段として有効積算温度は有効です.以下に有効積算温度の計算方法を紹介します.
1 気温データを入手する(平年値と最新データ)
@気象台の気象旬報から 最寄りの気象台で閲覧し、データをコピーする。
A気象庁のインターネットから
@) 気象庁の過去データコーナーにアクセスする
A) まず、平年値をゲット
「検索内容選択」のすぐ左のボックスで県を選ぶと下の地図が県の表示になる。赤くなっている地点が温度を観測しているところだ。この画面で、県の右にあるボックスで自分のほ場に最も近い地点を選ぶ。なお、県と地点は地図上の位置をクリックしても選択できる。
地点の右のデータボックスで「平年値(日)」選ぶ、次にすぐ右の「年」のボックスをとばして「月」を選ぶ。そこで右端の検索をクリックし,ここで、「1日」と書いてあるところから、データのすべてを選択し、エクセルなど表計算アプリケーションにテキストコピーする。使用するのは「最高気温」と「最低気温」だけなので、他の項目のデータは不要であれば削除すればよい。これを1月から12月まで繰り返す。
B) 予測をしたい年のデータを得る
元の画面に戻り、「1ヶ月の毎日の値」を選び、「年」と「月」を選び、「検索」をクリックする。後は平年値と同様にデータをコピーする。
2 ソフトのダウンロードとインストール
@) ソフトのダウンロード
ダウンロードサイトにアクセスし、そこでプログラムを適当なフォルダにダウンロードする。なお、保存の際、「ファイルによっては、コンピューターに問題を起こす可能性があります。・・・・・」という警告が出ることがあるが、そのまま、保存をクリックしてかまわない。
A) インストール
インストールの前にインストールするフォルダを適当な名前を付けて作成しておく。次に、ダウンロードした「Nichido24.EXE」をエクスプローラで表示し、ダブルクリックして起動させる。解凍先を作成したフォルダとし、解凍する。これでインストールは終了。「Nixhido2.EXE」をダブルクリックすればアプリケーションが起動する。なお、使用する前に「Nichido2.txt」をよく読んでおこう。
3 有効積算温度の計算方法
@)エクセルなど表計算ソフト上で日付、最高気温、最低気温の順に並べたテータを選択する。この際、日付は日付のフォームで入力する。すなわち、「2004/4/1」と始めの日を入力し後はセルの右下をドラッグして下に持っていけば連続した日付が入力できる。
A) 「Nixhido2.EXE」を起動し、「ファイル」−「貼り付け」を選択する。この後入力ボックスが順次出てくるので、下記の値を入力する。
・発育下限温度 :ターゲットの昆虫の発育零点がわかればその温度,わからなければ10を入力
・発育下限対象名 そのままOK
・地域名 そのままOKでも可
・世代の日度数 1世代に必要な有効積算温度がわかっていればその温度,わからなければ適当に入力
・第1回目の注意報日度数 そのままOK
すべてを入力すると計算結果が表示される。このデータは「ファイル」−「コピー」で表計算シートにコピーすることができる。
4 計算の応用と結果の使用方法
@ 計算の応用
この計算は予測が目的。実測値がわかる限りを入力し、その先は予測したい時期まで、通常平年値を入力する。もし、気象庁の長期予報で、平年より高温が予想される場合は予想されている程度に応じて平年値に上乗せして入力しよう。それにより、さらに精度の高い予測が可能となる。もちろん、低温が予想される場合は逆に平年値より低めに入力する。
A 結果の利用
ターゲットとなる虫の発生時期を毎年記録し,その時期の積算温度が年の間で差がなければ,発生を予測する手段として利用できる.
(多々良)
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